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2025/12/18 11:24 am

自由さと偏差値の共存に部活の未来を見た

先週の日曜日、初めての高校チームを訪問しました。

初クリニックはやや久しぶりです。もしかして夏に香川へ行って以来か?

民間企業から教師になった異色の先生、それから外部指導員として二人の若いコーチもいる理想的な部活環境です。

学校も異色で校則がなく、身なりなどは自由だそうで、かといって荒れていることもなく偏差値も上のほうだと聞きました。

部活が活発な学校ではないということでしたが、男子バスケットボール部の生徒たちはとても熱心で一所懸命に練習をしています。

事前の情報からは想像できなかった元気の良さと素直さ明るさで(本当に底抜けに明るい)、パワフルなDFの足づくりを3時間、目一杯にトレーニングできました。

これがいまどきで言う自己肯定感というものか。

私がいつも苦戦するのは、人の感情からくる行動の重たさです。

普通だと、気持ちが逸れていて練習にまるで力が入らない選手らを、ある程度の格好が付くところまで整えるのに苦戦します。

放っておくとすぐにペチャクチャとお喋りし、勝手にダムダムとボールで遊びはじめ、ちょっとハードになるとすぐ根を上げズーンと沈んだ顔をして投げやりに済ませはじめます。

ゆるくすればだらしなくなり、きつくしてはふて腐れる。

体力と時間の多くはそこに費やされていき、練習の中身などわずかにしか進歩しません。

それが世の普通であるのに、ほぼストレスなくスムーズに練習が進んで行くことに驚きました。

こんなに楽しく前向きにトレーニングを行えたのは、本当に久しぶりだし、とても珍しいことです。

極々稀にしかなく、もう記憶の限りではほぼ初めてのような感覚です。

それだから、初めてのDFフットワークかつ初対面なのに、みんなすごく正確に体を使えるし、練習量だって通常と同じだけやってのけました。

こちらはそこまでこなせるなどとは、微塵も想定していません。

これはやっぱり心、つまり脳のコンディションや思考回路しだいなのかな、と自然に考えてしまいます。

優等生だとか偏差値ということではなく、前述した肯定感じゃないけれど、何かを生み出す指向性で考え方や性格が創られてきた人間は、物事をよく学び、ストレスに強く、素直に吸収していく素地が育ち、こうやって物覚えを良くしているのだろうと思います。

ただの能力的な賢さの意味より、行動心理に基づく選択のうまさみたいなことでしょう。

これは人生の明暗分かれる部分です。

若いコーチ陣も、生徒らとよくコミュニケーションが取れていて近づきあっている印象でした。

先生と1対1なんかもしていたり、楽しそうにしていました。

バリバリのスポーツエリートで上位を目指すチームではなくとも、このように有意義な時間を持てるチームと一緒にトレーニングしていきたいな。

ありのままの個人的な思いです。

ちなみに初クリニックが香川以来と書きましたが、そのあと調べたら8月初旬に東京の高校にも行っていました。