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はじめて強化するチームのスタート時は、いつも体力のてっぺんを知るところから始めます。
それは数値を測るというだけでなく、心拍数を上限に持っていき安定するところを見つけるのです。
多くの場合において、自分のできうる一番強い運動量を知りません。
したことがないからです。
練習を始めて段々と心拍数が上がっていくなかで、息が切れてくる序盤でやめてしまいます。
それが強度の最大だと勘違いしていて、力を抑え、すぐ休憩し、心拍を上げません。
しかし実際は安定域に上がっていく途中であり、本当は練習を続け、心拍上昇が落ち着くところまで一気に上げる必要があるのです。
安定域に入ると、決して楽ではありませんが、上昇しているときの苦しさから解放されます。
運動強度に血液の流れが追いついたということなので、ようやくからだのスタンバイが完了したことを意味します。
本来はここからが実りのあるトレーニングになります。
辛いけど走れる、疲れているけど体が動く、そんな状態がこの安定域です。
初めてのチームでは、まずそこを見つける必要があります。
選手らにとり、一番強く練習できるボリュームはどのあたりか、コーチも、選手自身も知らねばなりません。
これにより精確なチームの練習強度が決まります。
それ以下では運動能力は絶対に伸びません。
だから必ずはじめに知っておく必要があります。
そして選手自身も、まだ知らぬ己の能力に触れることで、自分にとって強い練習と弱い練習の境がどこかを自覚することになり、練習での力の込め方やドリルの本数をも変化させます。
昨日の初練習では、少し走ると声が一切無くなり、コート2面使えるのにウォームアップのランニングは1面、スクエアパスも30名で1グループです。
心拍数が上がりきらない練習しか知らないと、このようになるという典型でした。
つまり驚くほど伸びる可能性があるとも言えます。
できないのではなく、していないだけ、それが様々な行動に現れるはずなので、ひとつずつテコ入れしていくことがファーストミッションです。