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2023/08/18 4:02 pm

移行を前提にするから問題が起こる

全中にクラブチーム参加を許可するか否か、という問題について、Facebookである方がこう意見を述べられていました。

全中はその名の通り中学校の大会であり、外クラブは大会を自前で新たに作って開催するのがシンプル(実際はこの言葉通りではありません)。

部活は顧問が付かなければ廃部もあると理解し、教員にも生徒にも部活を強制する事をやめ、もし自然と減っていくならば全国大会なども廃止される可能性があることを受け入れる(これもご本人の言葉通りではありません)。

これが一番シンプルな考え方であると。

僕も基本的に同じ意見です。

すべてに対してフェアであり、自然だと思います。

加えて申し上げると、これらの込み入った情況がつくられたのは、部活を「地域移行」しようとしたからに他なりません。

教員の働き方改革において、部活を縮小するならばそれだけをすれば良いのに、下手に温存を打診して管理者を替えようなどとするからおかしくなるのです。

部活の問題は部活で、クラブのことはクラブでそれぞれ考えれば良いのですが、一緒くたにしてしまったところに反発が起こっています。

なぜか部活とクラブの主導権争いになってしまう。

活動したいなら各々に存続し、また新たに作られることだって良いと思います。

増えたり減ったり、盛り上がったり消滅したりすることは、時代の移ろいとして当然、あり得ます。

非難され、問題視されることではありません。

部活は先生の過重労働を解消するため時間や日数を減らす、これは政府方針です。

どうしても日本全体として一律のルールを定めたいというなら、それを決めてくれれば良い。

仮にこれまで通り自由にやって良いならば、面倒を見てくれる先生や外部コーチがもし居れば上手くいくし、居ないのなら無くなるしかありません。

でもそれが自然です。

ある学校にはバスケ部がありバレー部がない、お隣ではその反対など、いまでも現実にあることですから、置かれた環境で活動するのみです。

また外クラブは自由に活動すれば良いのだし、統括する組織(協会や連盟)を創り、大会を開催すべく動くことができます。

それは部活側の関わることではありません。

自然な流れに従い、地域移行ではなく部活縮小もしくは種目等の限定をし、指導者や管理者が続かなければ消滅もあると理解した上で努力するのがこれからの部活動であり、そして外クラブは引き続き自由に活動してオリジナルの大会をつくる、これが一番フェアなかたちです。

教育だスポーツだといった論争はまるで関係のない話だし、教員が特権を独占みたいな文句も「移行」というおかしな妥協案の副産物です。

本来の目的や狙いと違うところで揉め事が起こることは皆にとって不本意なのですから、あるべきかたちを素直に追求すべきです。

部活動はあまりにも贅沢な公共サービスです。

それを行政から外して同じものを維持することなど、できないのです。

根っこの改革がいいかげんなために、不安からつくられた現実的ではない問題点ばかりが世間を騒がせています。

全中へのクラブ参加の可否も、その枝葉の一つではないでしょうか。

雑な政策を強行するから、こういった無いはずの問題が次々につくられていくのです。