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新チームに世代交代し、急降下して弱くなったらどう対処すればよいか。
悩める女子チームがあります。
一学年上が活躍してしまったものだから、なおのこと差が大きく見えます。
それを考慮してもやはり、不甲斐ないと感じる新チームです。
では実力が無いのか?
これが精一杯だという印象は、微塵も感じません。
当然、チームの監督も同じ見方をしており、選手たち自身もじつはそうであるように思います。
今日のトレーニングではとてもよく動き、スタミナもスピードも申し分なかったからです。
できない振りをしている?嘘をついているのか?
そんな気はないでしょうが、事実、彼女らはすぐに疲れた様子を見せ、トレーニングを弱く行おうとします。
僕は選手たちに言いました、それは「思い込み」であると。
あるフットワークをします。もちろん梅トレはハードワークが当たり前ですから、みんな肩で息をしています。
すぐに足を小さくし、スピードを落とし、腰を浮かせて弱く済ませようとします。
しっかりセーフティモードです。
それでも苦しそうな様子は変わらず、力の込められていないヌル〜とした練習が進んでいきます。
想像できる光景だと思いますが、これはすべて気のせいなのです。
疲れてなんかいません、息が上がって倒れそうにもなっていません。まだまだ力を余しています。
自分がフットワークをしているときはそんな様子なのに、終わった途端にけろりとして呼吸は落ち着いている。
コーチが話をするときも、澄ました顔で聴いている。
動き出すと突然、地獄のような形相で苦しさを表現しはじめます。
そう、つまり「自己暗示にかかっている」と僕は分析しました。
もちろん病的に重いものなどではなく、ごく普通の楽をする口実です。
できるだけ楽に、そつなく、こなして・・・・・どこにでもある傾向ですよね。
先輩と力の差があると言ったって、ずっと一緒に練習してきたのだし、急に落ち込むはずがありません。
もし本当に急降下したのならば、先輩からの財産をなにも受け継いでいないということになります。
だったら、すべきことは決まっているじゃないか。
気合い入れて走りまくって底なしの体力をつける!それからすぐに演技する弱い心も鍛えてタフな精神を持つ!このふたつを提示しました。
幸いにも、このふたつは同時に鍛えることができます。
練習の始まりを、まず長い走り込みから入り、次に反復のフットワークをたくさん入れることにしました。
毎日、スタミナづくりを日課として足づくりをします。一時期だけの特訓ではありません、年間通して、ずっとです。
底なしの体力と足をチーム課題として、ひたすら進歩と向き合い、全うする。
新チームは一点に為すべきことを定めました。あとのことは捨てます。考えなくてよし。
走りまくって身も心もたくましくなれば、メンバーが世代交代しても強いチームを受け継ぐことができるでしょう。
一緒に過ごした時間的財産は間違いなく残っているのです。それをあたためよう。
このチームの魅力はなにか、自分たちのカラーや武器はなにか。それは先輩も君たちも、まだ見ぬ何年後の後輩たちも同じものを持っているのです。
そのときの選手の特徴で変わるものじゃない。このチームだからこそのオリジナリティを育むのです。
一番大事なところで、それがきっと支えとなります。