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2023/07/03 4:14 pm

運動は経験した数が絶対

三重県の志摩市まで行ってきました。

U15を中心とした男女のクラブチームです。

4月にスタートして、今回は2回目、本格的な動きづくりに入りました。

動作能力の未発達な中学生を教えるのは大変です。

たとえば「小学生だからまだうまくできない」のとは事情が違います。

一癖も二癖もありますが、それをなんとかするのが梅トレです。(何度も言いますが子どもたちが勝手に付けた呼称です)

男女一緒に活動しているチームなので、トレーニングも一緒に行います。

日本の中学年代全体に言えることとして、じつは男女でそれぞれに問題点が異なります。

男子の場合は、早熟で力任せが染み付いている人、それから手足がグンと伸びてコントロールできないでいる人などをよく見ますが、いちばんの問題点は、地道な反復を続けられないことにあります。

面倒くさがり、大雑把に大体で済ませてしまうので感覚が磨かれません。

また反復が続かず、すぐに集中を切らしてテキトーに流し始めてしまいます。

だから多くは中学あたりで固定してしまいます。

一方で女子の場合は、とにかくからだを目一杯に使うことが苦手です。

小さく、遠慮がちに動作するから、スピードも力強さもありません。

これは筋力の問題ではなくて、表現の小ささに原因があります。

動作がこぢんまりとしているのです。

これら男女各々の染み付いたクセを、どうにか除かなくてはいけません。

えらく面倒で、手間の掛かる作業です。

でもそれが「バスケットボールのからだづくり」の役目です。

さてチームの話に戻りましょう。

初日は「跳ぶ」がテーマでした。

2日目は「ディフェンスの足」を行いました。

どういうふうにからだを使うのか、ありがちな動き、直し方、新しい感覚、からだの自由度(柔軟性)、そういったポイントを丁寧にひとつずつやってみました。

ぎこちなく、男女とも思うようにからだが動きません。

型みたいなものに気を向けたことがないからです。

運動感覚は、絶対的な経験数による差がものを言います。

何度も何度も繰り返すことで、半日のうちでも少しずつ格好がついていきます。

初日は3時間ずっとジャンプだけしていました。

手を替え品を替え、色んな角度から「跳び方の王道」をつくっていきます。

2日目のディフェンスの足も、サイドステップだけでしたが、それをほぼ3時間取り組みました。

それくらいやっていると、自然と動作が整っていくものです。

みんな基本の型ができるようになりました。

はじめはひどく崩れた動きだったのに、意識を内へ向けることに慣れてきて、新しいからだの使い方が馴染んだようです。

この2日間の経験を通して、コツコツと基礎動作を反復することの意義を問いました。

大事なことは、明日から毎日繰り返しトレーニングすること、そして次回のクリニックまでに上達していることです。

地道な作業以外に、技を習得する方法はありません。

次回またその次回と、少しずつ着実に階段を昇っていこうと思います。