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三重県の志摩市まで行ってきました。
U15を中心とした男女のクラブチームです。
4月にスタートして、今回は2回目、本格的な動きづくりに入りました。
動作能力の未発達な中学生を教えるのは大変です。
たとえば「小学生だからまだうまくできない」のとは事情が違います。
一癖も二癖もありますが、それをなんとかするのが梅トレです。(何度も言いますが子どもたちが勝手に付けた呼称です)
男女一緒に活動しているチームなので、トレーニングも一緒に行います。
日本の中学年代全体に言えることとして、じつは男女でそれぞれに問題点が異なります。
男子の場合は、早熟で力任せが染み付いている人、それから手足がグンと伸びてコントロールできないでいる人などをよく見ますが、いちばんの問題点は、地道な反復を続けられないことにあります。
面倒くさがり、大雑把に大体で済ませてしまうので感覚が磨かれません。
また反復が続かず、すぐに集中を切らしてテキトーに流し始めてしまいます。
だから多くは中学あたりで固定してしまいます。
一方で女子の場合は、とにかくからだを目一杯に使うことが苦手です。
小さく、遠慮がちに動作するから、スピードも力強さもありません。
これは筋力の問題ではなくて、表現の小ささに原因があります。
動作がこぢんまりとしているのです。
これら男女各々の染み付いたクセを、どうにか除かなくてはいけません。
えらく面倒で、手間の掛かる作業です。
でもそれが「バスケットボールのからだづくり」の役目です。
さてチームの話に戻りましょう。
初日は「跳ぶ」がテーマでした。
2日目は「ディフェンスの足」を行いました。
どういうふうにからだを使うのか、ありがちな動き、直し方、新しい感覚、からだの自由度(柔軟性)、そういったポイントを丁寧にひとつずつやってみました。
ぎこちなく、男女とも思うようにからだが動きません。
型みたいなものに気を向けたことがないからです。
運動感覚は、絶対的な経験数による差がものを言います。
何度も何度も繰り返すことで、半日のうちでも少しずつ格好がついていきます。
初日は3時間ずっとジャンプだけしていました。
手を替え品を替え、色んな角度から「跳び方の王道」をつくっていきます。
2日目のディフェンスの足も、サイドステップだけでしたが、それをほぼ3時間取り組みました。
それくらいやっていると、自然と動作が整っていくものです。
みんな基本の型ができるようになりました。
はじめはひどく崩れた動きだったのに、意識を内へ向けることに慣れてきて、新しいからだの使い方が馴染んだようです。
この2日間の経験を通して、コツコツと基礎動作を反復することの意義を問いました。
大事なことは、明日から毎日繰り返しトレーニングすること、そして次回のクリニックまでに上達していることです。
地道な作業以外に、技を習得する方法はありません。
次回またその次回と、少しずつ着実に階段を昇っていこうと思います。