梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

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積み上げなければ才能とは言わない

 何か一つだけの才能というのは果たしてあるのか。

 絵が上手い人は、あとの図工や字などは下手なのか。楽器を使うのが上手な人、ピアノやギターやバイオリンで音を奏でるのが秀逸な人は、絵や字や計算の才能はないのか。何か一つだけ、個別のそれだけの能力なんてものはないと、僕は思う。何かが得意な人は、違うものも積み上げれば上達するのだとかたく信じている。

 すべての事において、すべての人が、初めは下手だ。やったことないのだから当たり前だろう。練習・訓練・修行....言葉はなんでもいいが、慣れるように繰り返し行なうから上達していくのであって、それは具体的に運動だろうと料理だろうと作文だろうと、グッと入り込んで感覚を研ぎ澄ませば、少しずつ磨かれていくものだ。

 ピアノがもの凄く上手なのに、字はひどく汚いなんて人はいない。それだけはやってもやってもまるで上達しないなんてことが、あるだろうか。運動させたら超人的なパフォーマンスでなんでも出来ちゃう人が、勉強はまるでダメ、会話していてもうまく通じないほど頭が悪いなど、あるはずがない。

 じゃあなぜだ。やっていないだけだ。経験が少ないだけ、興味が薄く頑張る気が沸かないだけ、練習が足らないだけ。ただそれだけだと思う。

 あいつはあの才能だけはスゴイんだよ!と言う人がいるけれど、俺にはアイツみたいに〇〇の才能がないから、て言うけれど。頑張ってないだけじゃないですか?率直に思ってしまいます。

 上手くなろうとしてないだけだし、そこへの投資・手間・努力を惜しんでいるだけだろうと、本当は言ってやりたいです。

 簡単にそれが出来ているとでも思ってるのか?言っちゃなんだが、そこそこ力注いで頑張ってるんだよ俺だって。誰だって、最初は初心者です。力をつける努めをしなくて伸びることなどありませんね。それなりの事をして積み上がっていくのです。

 そこに注いできた時間、体力、思考、神経、もしかしたらお金も、こうなるまでの労力はけっこうなもんです。だから、たまたまその才能だけはスゴイ、なんてことは断じてあり得ません。

 できる人は、なんでもできるんです。そこに自分をすべて注ぐことができる、それをする人だからです。あなたの近くにいる才能のある人の、その部分をぜひ見てあげてください。あなたにとっても学びになることだと思うから。