梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

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饒舌と言い訳

 スポーツの場面では、人は得てして成功すると饒舌になり、失敗すると言い訳がましくなる。

 試合で勝ち上がると、昨日までダメだダメだと不満を口にしてコーチがコロッと言葉を替えて、「あいつら頑張った」だとか「本来の力が発揮できた」みたいなことを言ったり、「あそこのプレイの精度がまだまだ」とか謙虚で前向きな発言をし始める。

 かたや負けたときはどうか。負けても良い部分を見い出すのか、それとも強くダメ出しをするのか。どうも聞こえてくるのは「相手の気合いが凄まじかった」「こういう理由で…」という、なんとも弱気な弁明が多かったりする。

 人は自分を一定の立場にとどめておきたいから──正確には精神を良い位置に保ちたいから──、何をするにつけだいたい言い訳が口をついて出る。しょうがない理由があるんだとか、こんなに苦労しているんだとか、自分はダメじゃない悪くないと自己弁護に走るのだ。

 本来は他者が言ってくれる励ましを、自ら発して心を慰めようとする様子がありありと見える。聞いているこっちは嫌になるけれど。

 負けた自分、弱い自分、逃げる自分を受け止める潔さ、勇気。必要じゃないか?強くならなくちゃ。ずっと言い訳し続けるぞ。

 心の声を表に出していないと不安なのはわかるけれど、グッと呑み込む、勇気を持とう。