梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

運動の専門家が子どもたちの成長をスポーツ*子育て*教育など、あらゆる視点から応援します

うまくやろうとするな

 勝負に対する向かい方として、勝ちを意識して、正解みたいなものを考えてしまうことがあります。

 どうすれば勝てるか........

 それは前向きな挑戦であると潔く臨めて思いきりやれますが、勝ちを掴むために“うまく”やろうとすると大概が墓穴を掘ってしまいます。

 ここにある本当の心理は、「勝つために」ではなくて「負けないために」ではないでしょうか。負けることを恐れて、そうならないためにはどうすればいいかと考えているのです。

 大変に消極的な思考ですね。

 もしこうなったら........

 意気込みすぎてこんなふうになってもマズイし....

 こんな状況だからどうもっていけば一番良いのか....

 そんなことを考えてしまうことありませんか?

 勝ち上がることに期待をもって楽しみにしているのがチャレンジの思考であって、そこには安定を求める感性はありません。だから思いきりいくけれど大負けする場合もあるわけです。

 でもそんなまだ見えない結果はまるで気にしていない。それが本来必要な心構え、勝てるメンタリティだと思います。

 優等生思考にありがちかもしれませんが、踏み外しちゃマズイとか、ミスの無いようにとか、確実・安定を求めてしまう思考が「うまくやる」なのです。どうすればうまくいくか、どれが一番うまくいく方法か、それを考え出したらおそらく一歩も前へ進めません。

(これは正しいようでいて本当は超消極的な思考です)

 こう考えてしまう人は、きっと負けることが“失敗”と同義になっています。負けるということは答えを間違えたということ、悪い点を取ってしまいそれはダメなこと。そうなってはいけない、避けたい。そればかりが頭を駆け巡り、結果的に「何もしない」となるのです。

 勢いをつけたい、攻めたい気持ちもあるんだけれども、どうしてもマイナス面を恐れて腰が引け、思いきりが悪くなってしまう。余計なことをして逆効果になってはいけないと、とにかくマイナスを減らすことだけを勘定しています。

 でももしそうなったとき、本当の失敗は負けを恐れて動けなかったことです。

 当たって砕けろの負けを恐れない強い心が消えてしまうことは、誰にでもあること。もちろんスポーツに限らず私たちの日常において、こういった話は様々に起こります。

 ぜひ良い点数を取ろうとせず、自分の培ってきた素養を以て挑むんだ楽しむんだと、気負わずにゲームに臨んでもらいたいと思います。

 また、状況が悪いときや劣勢と感じるときに、これ以上落ちないようにとマイナス面を増やさないことに注力するのは、有意義ではありません。それもまた「結果を恐れず」の精神を燃えたぎらせて、どうぞ払拭されてください。

 成るようになる、成るようにしかならない

 これは決して投げやりとか博打ではなく、自分を支える唯一本の柱です。