梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

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それは終わっているのか?まだ途中なのか?が分からない休み休みの1セットは絶対だめ

 腕立て伏せや腹筋のトレーニングなど、完全に潰れてしまうことはないけれど、きつくて難しくて動作が崩れるトレーニングの場合に、反復の最中に何度も動きが止まる人がいます。

 動作を止めて脱力してしまったり、1回ずつが長くまた区切ったテンポでやるので、1セットのなかで何度も“休憩”が入ります。それだから1セットのルーティンにめりはりがなく、様子を見ていると、何回を何セットやっているのかがはっきりわかりません。

 例えば10回を5セット、20回を3セットなどとあったとして、本来ならひと続きで10回20回をおこない、セット間休息を挟んで2セット目、3セット目と重ねていきます。

 ベンチプレスやスクワットなど、バーベルでのトレーニングの場合は、重量を調節できることがあり、オールアウト(動作が継続できなくなる状態)がはっきり出るので、そのようなことはほぼありません。

 しかし、自重負荷によるトレーニングの場合は、体勢の保持やバランスなど沢山の要素が関わってくることもあって、動作そのものが難しいことによるストレスに耐えられなくなるのです。

 だから、

「完全に筋がオールアウトして反復できなくなったわけではないが、動作がきつく難しく大変なので度々動作をやめてしまう」

ということです。

 見ていると腕立て伏せなどは、その体勢を保持すること自体が難しいので、うまく動作できません。だからなにかこう全体的にぐずぐずとして、動くスピードや反復リズムはまばらだし、疲れるとべちゃっと床に潰れてみたり、腕を伸ばしたまま長らく上で休憩していたり。度々座り込んで手幅を作り直したり、タオルで汗を拭く人までいます。

 まだ途中なのか一旦終わって休息中なのか、見ている側からするとよくわかりません。1セットを連続で何回という反復・連続のことをトレーニング・ルーティンと言いますが、これが無い状態です。はっきりとしない1回を、休み休み長い時間を掛け、それで10回20回やっている人はわりと多いかもしれません。とくに女子選手。

 これはまずいやり方です。合計でちゃんと規定回数やったとしても、ただ疲れただけで身体的な効果は薄いでしょう。反復回数を多く設定している種目や、自重を使っての種目の場合は、このようなデタラメな反復になることが多いので注意しましょう。

 一度動作に入ったら、最後まで連続しておこなうことを心掛けて取り組んで下さい。動作か休息かのめりはりは重要です。トレーニング中は決して構えを解いてはいけません。終わるまで正しく構えて良い身体の使い方で、一定リズムで続けることです。それができるように鍛練するということでもあります。