梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

運動の専門家が子どもたちの成長をスポーツ*子育て*教育など、あらゆる視点から応援します

目標を再設定する

 常にチャレンジャーでいることは辛いものです。誰だって人より上でいたいし“出来る”ということを感じていたいもの。試合も負けてばかりより、勝つほうが気分良いのは当然です。

 目標というのは自分より上に置くものですから、それを持ち続けることは、ある意味「まだまだ未熟な自分」で生きることでもあります。

 それは息が詰まります。だからときに私たちは自分を低く見積もり、容易にクリアできるレベルで達成感を取り繕おうとしてしまうことがあるのかもしれません。

 本当は実力からして自分が上、しかしそんな相手に勝って気分を良くしている自分がいます。目標を低く設定して、ちょっとのことで満足感や達成感に浸る、先に進まずそこを行ったり来たりする。そうしていつまでも同じ場所に居座り続けてしまうのです。

 どんな人にもあり得ることです。できない自分より、できる自分のほうが誰だって気持ちが良いのですから。登っても登ってもさらにまだ上を見ようとすることは、永遠に「足らない」「届いていない」自分でいることであり、終わることのない苦しみと闘うことです。

 だからほとんどの人は、どこか頃合いの良いところまで達すると、そこから先を目指すことをやめて、後は居心地の良さの中で生きようとします。目標の再設定をしなくなります。本当は階段の5段目を目指すところを自ら一段下がって、目標は4段目だ、と言い聞かせます。

 それは“限界”ではなく、自らの意思で「もうこの辺でいいかな」と足を止めているのです。チャレンジャーであることに疲れてしまうのですね。

 目標をクリアする毎にそれを再設定して、次から次に止まることなく新しい課題・目標を作っていくことは、精神的に大変なことです。しかしそれをなんとか頑張って続けていかないといけません。勝つべくして勝ったらもうそこを振り返らないことです。

 苦境の中を進む精進の日々が続きますが、覚悟して次のステージへ。