梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

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自分の頭で考える その六

 さてここまで「自分」というものについて語ってきました。日本の横並び教育、深く考えずただ周囲と同じようにするというのが日本人の大概のスタンスではないか。大きなものに紛れ全体が右に行けば右、左に行けば左と、世の中の流れに無防備に乗ってゆき、はっきりとした自分だけの意識や見解もない中で物事を批評したり論じたりしています。そういう弱い面があるのが日本人ではないでしょうか。

 ぼくたち日本人は強く「主体性」を持っておらず、だから意思を示すことも自分という位置からものを考えることも、大きくは自らを誇りに思うことすらできないのではないか。できないのかしないのか。ぼくは「する感性をなくした」が正解に近いだろうと最近思い始めました。それはどうやら戦後日本の歩み方に強く起因しているようです。

 自分を信頼し自分を尊重し自分で責任を持つ。その自意識をたしかに持った上で、自分が今いる場所について考える。家族、教室、親しい仲間、チーム、自分の住んでいる町や市や県、そして日本と、自分を生かしてくれている社会をどう作るか守るか発展させるか、考える。自分にはどんなことが貢献できるのか。この自分はどう生きるかを考えることが「生きがい」ということではないでしょうか。

 スポーツにおけるチームづくりも、まったく同じことが言えると思うのです。個を意識しなければ集合体は成立しません。チームは育っていけません。箱の中にお菓子が整然と並べられているような、そんな集団行動は価値を生まないのです。「己」同士が自ら手を前に出して、それを自覚的に繋ぎ合ったものが本当の「チーム」です。オレと手を組もう、みんなで登っていこう。そこから生まれるものがチーム(=団結)だと思うのです。

 自分の頭で考えて、自分たちの意思でチームを育てていきましょう。それにはやはりよく勉強すること、護ってもらう立場から船出することが、必要ですね。大人であっても子供であっても、一人一人が目の前にあることを今一度じっくりと自分の目で見て物事を考える、そんな時代に今なってきている、日本はそうしなくてはいけない時期を迎えていると、現場を通して強く感じます。

 自分を好きになってください、そして周りの何か誰かのために頑張ってください、それが主体性を育みたくましく行動できるあなたをつくります。それがチームの力になります。自分を育てるのは自分自身です。自分の足で一歩踏み出していただけることを期待します。

 One for all, ALL for one !!