梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

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1点の差

「1点勝っていればいい」の意味が違う。

それは、もし自分たちの思うようにうまくいかなくて、十分なかたちでゲームを進められなかったとしても、1点でも上回れば勝ちなのだから、チャンスは広いよ。辛抱強く最後までチャレンジしていこう。

そういう意味ではないだろうか。

それを誤って、1点でも上回れば勝ちだから、そのくらいのゲーム内容でよい、そのくらいの努力でよい、そのくらいの実力でよいと、解釈している人はいないか。

相手が格下だからといって、その試合に何の目標設定・課題・テーマも持たず、手を抜き気を抜いて試合をする。本人にそんな気は無くても、油断していると自然と行動がそうなってしまうものだ。選手自身もだが、コーチがそうさせてしまっているのかもしれない。いずれにしても、その間違った「1点勝っていればいい」の解釈では、はじめからその程度の努力とか内容で良いという、「楽」を欲する行為に繋がる。

そもそも完全に下位・格下のチーム相手に競ったり、わずかな点差でしか勝負できないようでは話にならない。ボチボチやっていけば、最後は自分たちが勝ってるだろうくらいの腹でしかない。腑抜けた試合をして、勝てばそれでいいんだ、という思考を作ってしまうことになる。

20点の力の差のある相手に1点勝ちでは全くダメな試合だ。でも勝てない相手に1点差で勝つゲームは素晴らしい。結果だけ見れば同じ1点差の勝ちでも、この試合の意味は全く違う。あなたが得た「勝ちの価値」はとてつもなく大きい。

同じ1点でもまったく異なる未来を生む1点。そこにある違いは何だろうか。

勝つことに対する「こだわりの深さ」だと、私は思う。