梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

運動の専門家が子どもたちの成長をスポーツ*子育て*教育など、あらゆる視点から応援します

積み重ねれば確実に変わる

パフォーマンスが大きく伸びる一つの要素に「踏む」ということがあります。運動技能の発達に大きく寄与する動作要素です。地面をしっかりと上から踏むこと、踏みつけて足裏全体で床接地すること、これを出来ることが様々な運動動作の上達、様々なプレイスキル(パフォーマンス)の向上を生み出します。それをまさに実践しているチームの練習を少し紹介しましょう。

今回私が彼ら(高校生です)の動いている様子を見て感じた、以前までとの違い。それは種々の動きの中における脚の動かし方でした。脚の動きが大きい、脚の動きが力強い、脚の動きが軽い、脚の動きが素早い(鋭い)。これは総じて「踏む足」の向上から生まれてきたものです。しっかりと床を足裏全体で踏める動きが出来ると、腰が落とせるようになります。腰を落とせることは、体の真ん中での力強い踏ん張り(ボディバランス)に繋がります。そうなると出す脚・蹴る脚・止まる脚が、先に書いたような軽く鋭く大きく力強い動きに発達していくのです。

今回彼らのフットワークを見ていて、若い2年生そして1年生、ここの成長がはっきりと目に映りました。つんめるような弱い足をしていた彼らが、しっかりと力強い「踏む」足になっていました。簡単に言ってしまうと、すごく“様”になっていたんですね。ダイナミックな脚の運びでした。以前のような重心の浮いた、つま先接地のつんのめる足や引きずるような緩い足は無くなっていました。

彼らに練習させていることは、複雑なものではありません。跳び上がって着地、強く踏み込んで着地、そんな踏ん張ることの繰り返しです。止まる動きというか、素早く身構える動きというか。そういう要素を伸ばす取り組みをしています。私の本で書いているところのいわゆる「パワーポジション」。それをいくつかの変化をつけて練習します。上下に動いたり平面に動いたり、跳ぶ脚や接地の脚を、両脚にしたり片脚にしたり。體の回転を入れてみたり。そんなことです。とにかく力強く踏んで安定して身構えられること。それが時間を経ていよいよ體に染みついてきたということですね。だから脚を出したり蹴ったりする練習も成果が上がっていくわけです。

今後、バスケットボールに限らず試合などを見る機会があれば、ぜひ足を見てみるといいです。男女問わず、踏む足のできているチームは動きが違います。目を見張るプレイをする選手は往々にしてそういう足をしています。