つい先日のことです。
バスケ部の副顧問をされている先生と、マネージャーというポジションについて語らいました。
僕はチームの監督だけじゃなく、第2第3顧問とよく話します。
開けた自由な立場から、新鮮な視点をもらえるからです。
人材は5人いれば5つの考え方があるからこそ、それを統合して組織は伸びます。
その点から副顧問やアシスタントコーチなどの意見と主体的な働きが、とくに重要と考えています。
さて、いつもバスケの話ばかりしているわけではありませんが、その日はたまたまマネージャーが話題に上りました。
今いるマネージャーが働き者で、男子チームにあって女性でも一切関係なく中に入って多くのことをしています。
副顧問の先生も、あれだけの人材は「4月の新入生にいるでしょうか」とおっしゃいます。
そう、つまり誰であれ何かの力になる(出来が良いとかではなく)ためにいるのであって、必ずマネージャーというポジションが要るものでもなく、そのポストを誰かに与えなくてはいけないものでもありません。
適材がいないのであれば無くたっていいし、事実、そのポストがないチームもあってとくに苦労もしていません。
人手というのは貴重です。
一人いるだけ、加わるだけで、仕事量が大きく増えて物事がグッと良くなります。
仕事をするから人手、「ひとのて」なのであって、一人と言わず二人でも、本音は五人くらいマネージャーがいてほしいところです。
あんなにできるマネはなかなかいない・・・とすればマネージャーの多くはいったいなにをしているのでしょうか。
誇張でもなんでもなく、マネージャーしだいでチームは強くも弱くもなります。
よく働き、選手ともなにも変わらず一緒に頑張るマネージャーがいれば、確実にチームは上向きます。
僭越ながら僕は、マネージャーの働きぶりを人一倍気に掛けて、また要求もします。
トレーニングの成果はその貢献と力で、倍々に変わっていくからです。
マネージャーが貢献的な練習は、そうじゃない練習とは天地の結果を生み出します。
でも先生達は校務に加えての部活指導ですから、日頃は技術練習に目が向いて他のことには余裕がありません。
一般的には、練習の外にいるケガ人やマネージャーへは、あまり手を回せていないのが実際のところです。
ただ本当はそこにこそ向かい合うことがチーム成長のカギであり、伸びているチームやいつも強いチームはコート外の雰囲気がまるで違うのを、僕は長年現場で経験してきました。
チームが成長する陰には、必ずマネージャーの存在があります。
誰かだけの力で結果が良くなることは絶対になくて、そこにいる全員がそれぞれ尽くした総合力のおかげで、ようやくにして辿り着くことができるわけです。
その意味で、はじめに戻れば副顧問の先生は貴重な人手であり、だからこそ僕はその人達とも意見を交わして積極的な働きを誘います。
トップダウンで、右へ倣えとやっているチームは伸びません。
仕事をしない怠け者を抱えているチームも伸びません。
各々の力を大いに発揮してみんなに尽力してもらって、協力的にチームビルドしていくことが、人材を余すことなく活かす最良の方法だと信じています。