梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

運動の専門家が子どもたちの成長をスポーツ*子育て*教育など、あらゆる視点から応援します

僕のクリニックではなく、みんなのクリニックです。

 2021年7月17日の土曜日に、僕は東京都の中学校を訪ねました。

 ここは未だ続くコロナクライシスにあって、部活動制限が強く掛けられていない地域です。

 東京では市区町村レベルの小さな自治体が独自の判断基準により、様々な学校活動の制限をおこなっています。

 そのなかで部活動が行えて、また僕のような外部コーチ、県外コーチが訪問できることは恵まれた機会であると思います。

 ただしそれは個人的見解で申し上げれば、ごく健全な状態です。

 いまだワクチン接種が進まず、水ぎわだけで感染者をなんとかしようという呆れた対応に、アスリートたちが苦しめられています。

 

 話を戻すと、この日僕はここの中学校へはじめて訪れました。

 SNSを活用して僕へアクセスしてくれた顧問の先生から、「この年代の頃からきちんとした運動を身につけたいのでレッスンをしてほしい」と相談されて、何度もヒアリングを重ねた上でベストな導入の方法を決めてもらいました。

 単なる一度のクリニックと言えど、ひとつとして同じものはありません。

 僕は決まりきった形式や「おまかせ」を絶対につくらず、依頼のあったチームや選手とじっくり議論してそこにマッチするオリジナルな学びの場を計画します。

 それはたった今の選手、たった今のチームに必要なことを提供するからです。

 突然外から「人間の身体とは〜」「運動能力とは〜」と学問的に踏み込まれても、なんだか実感がなく我が身に切実な情報として受け入れることができません。

 スポーツだって「バスケットボールの◯◯を考える〜」と授業の単元のようにすると、途端につまらなくなります。

 中学生であれば、なおのこと。

 身に迫る問題について考えることが現実的であり、成長を生むど真ん中のルートであるとも考えているので、それをいつもクリニックのテーマにしています。

 

 さてこの日は、整理すると四つほどの内容となりました。

 はじめの1時間、普段おこなっている練習を見学して、そこで選手らのプレイを見ながら先生と一緒に課題を共有しました。

 課題を明瞭にした上で、いまからこのチームで取り組むことが望ましいと考えられる内容を、あとの時間でレッスンしました。

 そこには単なる教科書の1ページ目、2ページ目はありません。

 中身が入りやすいように、変化の大きそうなもの覚えやすそうなものを見つけて独自に展開していきます。

 今回は①方向転換を素早く行う方法、②足が速くなる方法、③ドライブスピードを上げる方法、④ジャンプ力を上げる方法、といった具合になりました。

 

 別のチームならば、きっとまた違う内容のクリニックだったと思います。

 それはコーチからの要望という意味じゃなく、同じ年代のチームであり同じ初めてのクリニックだとしても、選手とチームの個性があるわけですから、似ていることはあっても基本はすべてオリジナルです。

 だから僕の身体づくりのレッスンも、そこに役立つ内容になるのは必然です。

 教科書的な進め方よりもできることからトライしていくこと、運動技術レベルも意欲も環境もみんな含めてその人そのチームのいまにフォーカスすることで、競技力はちゃんと伸びていきます。

 

 これは僕のクリニックではなく、みんなのクリニックです。

 全国からご相談を受けていますので、さらなる活力や新しい一手がほしいと望まれているならば、遠慮なくぜひご連絡ください。

 トップ画面か、ページ最下部に設置してあるContactのボタンから問い合わせができるようになっています。

 SNSを使われている人は、そちらのメール機能からアクセスいただいても構いません。

 みんなで良くなっていきましょう。