梅原淳の心*體みなぎるエッセイ/Playground Heroes

運動の専門家が子どもたちの成長をスポーツ*子育て*教育など、あらゆる視点から応援します

自分よりちょっと高いレベルの人に付いていくと伸びる

  人の能力が上がる一番の要素は環境です。

 育てる人の手腕ではありません。

 良い環境には良い先生がいるというのはちょっと違っていて、その人は育てるのが上手なのではなく良き環境を整備してくれているのです。

 あらゆる場面で僕はずっとそれを言っています。

 良い環境というのは、本人が頑張る上でそのエナジーをより出しうる場所ということが本質です。

 あくまでも本人がベースです。

 さらにそこへ自分よりもレベルの高い人がいるとよく伸びます。

 その人たちと一緒に取り組むことで、一人で行うのとは段違いに物事を習得していくレベルが上がるのです。

 自分と同じもしくは低いレベルの環境にいると、人は伸びません。

 環境への適応ということがあり、それはどんな情況に対しても馴染んでしまう側面を持っています。

 ですから教える人育てる人、いわゆる教師やコーチのもつレッスンの技術力よりも、一緒に学んでいる仲間のレベルが自分の成長に多大な影響力を持ちます。

 

 昨日、息子をまた公園へ連れて行きました。初めて行った場所でした。

 すべり台がたくさんあって大型遊具もあって、小高い丘とグラウンド、とても良い場所でした。

 一軒家の建ち並ぶ比較的新しい住宅地にある公園で、おそらくは近所に住んでいると子たちが、大勢遊んでいます。

 うちの息子も、はじめは一人であちこちと動き回っていました。

 いくつもすべり台があって、地面にはどんぐりも落ちています。

 遊びのハシゴをして、せわしなく駆け回っていました。

 ちょうど近所の子らが鬼ごっこをしていて、息子の周辺を走り回っていました。

 触発されて息子も一人テンションが上がっています。

 

 そうすると突然、どこかのお兄さんのあとを追い始めました。

 走って近づいていってそのお兄さんにピタッと張り付き、なにやら遊んで欲しいと言っているようです。

 僕の当たらないデタラメな勘ですが、お兄さんは小学校1年生か、う〜んもう少し下か、いや上か?

 なんとなくそのくらいの歳に見えました。

 最初は戸惑っていたものの、すぐに仲良くなってくれました。

 めでたく弟子入りです。

 

 公園先輩は2歳の息子のために、塀を登ったり柵を跨いだり、色々と難しい遊びの見本をみせてくれました。

 そうしたらまあ、息子がどんどん付いていくこと。

 真似しようと次々チャレンジします。

 先輩は「次はどんな降り方をしようかな〜?」「どんな乗り方しようかな〜?」とつぶやきながら、ハイレベルな公園技をいくつも教えてくれました。

 塀を登るときは、つかまれと上から手を伸ばしてもくれました。

 この少年はどうやら男兄弟の次男ですが、とても優しくたくましいザ・ナイスガイです。

 

 公園先輩のおかげで、息子はグッと一気に運動の世界を広げました。

 これは保育園ではなかなかできない体験だと思います。

 柱や塀を登ったり高いところから飛び降りたりは保育園だとできませんし、歳の上の子と遊ぶ機会も、同い年でクラス分けしているため現実的に起こりづらい。

 見知らぬお兄さんとの個人的な出会いだったからこそ、実現した奇跡です。

 

 これはまさしく環境の絶大なる力です。

 そして公園先輩はなにも指導していません。

 自分の持っているスペックを最大限に使って外遊びをして、それに息子が「ぼくもやる」と言って自分から挑戦していったのです。

 これはどこまでも自由で意欲的な意思です。

 環境の力、そして意欲の力、これが人間の本来持っている天才の素質を膨らませる普遍の真理です。

 

 公園先輩、遊んでくれて本当に有難う。

 

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 ※後ろ姿なのでどうぞご容赦を。